図面・測定の基礎
溶接記号の読み方【基線・矢・隅肉・開先を図解で解説】
2026年8月23日·読了 3分
溶接記号は、図面上で「どこを・どんな溶接で・どの寸法で」つなぐかを簡潔に指示する記号です(JIS Z 3021)。記号の構成と「矢の側/反対側」のルールを押さえれば、1 つの記号から溶接の種類・位置・寸法が読み取れます。この記事では、構成・読み分け・基本記号・寸法の書き方を図解でまとめます。
溶接記号の構成
図1 — 構成要素。 矢が溶接部を指し(基線に対しなるべく 60°)、基線に基本記号(溶接の種類)を書き、寸法と、必要なら尾(工程・補足)を添えます。
矢の側と反対側(下と上)
- 基線の下側に記号 → 矢の側(矢が指す面)を溶接。
- 基線の上側に記号 → 反対側を溶接。
- 覚え方:「下=矢の側、上=反対側」。両側なら上下に記号を書きます。
主な基本記号
| 記号 | 溶接の種類 |
|---|---|
| 三角(▷) | 隅肉溶接(すみにく) |
| V | V形開先 |
| ‖ | I形開先(すきま) |
| レ | レ形開先 |
| U・J | U形・J形開先 |
補助記号
- 全周溶接:基線と矢の交点に○。継手の全周を溶接。
- 現場溶接:旗(フラッグ)記号。工場でなく据付現場で溶接。
- 仕上げ:平ら(F)・凸(C)・凹(V)などの仕上げ指示を添える。
寸法の書き方
- 隅肉:脚長を記号の左に書く(例
a6や6▷)。 - 開先:開先角度・ルート間隔・のど厚などを指定。
- 断続溶接:溶接長さ・ピッチ・数を記号の右に(例
6▷ 50-100のように長さ-ピッチ)。
よくある間違い
- 上下(矢の側/反対側)を取り違えて逆の面を溶接する。
- 全周・現場記号を見落とす。
- 脚長・のど厚の指定を読み飛ばす。
- 断続溶接の「長さ-ピッチ」を逆に読む。
よくある質問(FAQ)
Q. 記号が基線の下と上、両方にあるときは? A. 両面とも溶接する指示です。下=矢の側、上=反対側をそれぞれ読みます。
Q. 隅肉の「脚長」とは? A. 三角形の直角二辺の長さ。溶接の大きさを表し、強度に直結します。
Q. 全周溶接の記号は? A. 矢と基線の交点に付く○です。継手の周囲すべてを溶接します。
Q. 現場溶接はなぜ区別する? A. 工場と据付現場で条件が違うため。旗記号で現場施工を明示します。
Q. JIS と AWS で違う? A. 位置の考え方が異なります(AWS は矢の側が下で共通点もありますが規格差に注意)。図面の準拠規格を確認しましょう。
まとめ
溶接記号は「矢・基線・基本記号・寸法・尾」で構成され、下=矢の側/上=反対側が読み分けの核心。基本記号(隅肉・開先)と補助記号(全周・現場)、脚長などの寸法を合わせて読めば、溶接指示を正確に理解できます。
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